『海辺の薬膳研究所』への想い
昔は当たり前に生活に取り入れられていた薬膳の考え方。現代では特別なことのようになっていますが、よく言われるおばあちゃんの知恵は薬膳に基づいているものがほとんどです。便利なものが増え新しい生活に変わり、消えてしまっている昔からの知恵をもう一度生き返らせること=薬膳の知識を多くの人に知ってもらうこと。知って生活に取り入れることで、不調の改善、健やかな毎日を実現するお手伝いをすること。心身一如=精神と身体はつながっているという考えのもと、心も身体も自然に無理なく整えること。それが海辺の薬膳研究所を作った目的です。
講座やワークショップなどを開催する『海辺の薬膳研究所』が運営する飲食店がお料理と茶菓とお酒 『トトのエ』です。食を通して、無理をすることなく、厳しい制限などを設けず、できるだけ自然に元の形に近づけていく。そして楽しい時間を過ごしながら食事をすることも大切な養生の一つと考えています。難しいと思われがちな薬膳という考え方を、シンプルにわかりやすく表現し、多くの人に知っていただき生活に取り入れてもらえるように、少しずつでもゆっくりでも皆様の毎日が楽になるようにお手伝いしたいと思っております。
食べることは一生続いていきます。歳をとっても裕福になっても忙しくても寂しくても辛くても、辞めることができないのが「食べること」だと思います。私も過去に本当に辛い思いをした時、こんなに苦しいのにお腹はすくんだなと思った経験があります。どのような環境でもどんな状況でも「食べること」はついてまわるのです。それほど大切な「食べること」は私たちが生きるための源となります。日々の食事を通して元気でいること、病気になる前に気がつくこと、その時々に合った食療法を知ること、その知識こそが薬膳だと私は思っています。薬膳に於いて大切なことは、その人の体質、体調、環境、生活習慣を理解しそれに合った食材を取り入れ、心と身体を整えることだと思います。
同じ食材でも摂るべき人と控えたほうがいい人がいます。これが正解不正解というより、その人にとって必要か否か、限りなくパーソナルな食事療法が薬膳の考え方だと思っています。知識があれば難しい生薬を使わずとも、スーパーに並んでいる食材で充分に薬膳を取り入れることができます。同じ食材を摂るとしても、知っていて食べるのと知らずに食べるのでは効果が違ってくると言われています。病は気からとはよく言いますが、私は東洋医学の考えの基本である心身一如が深く関わっていると思っています。同じ食事なら知らずに食べるより、効果を知って食べるほうが良いと思いませんか。知っていることで日々の生活が豊かになったり、楽になったりする知識・・・その知識が皆様にお伝えしたい<薬膳>です。
店主/講師
[端山 彩香]
SAYAKA HAYAMA
<資格>
世界中医薬学会連合会認定国際中医薬園管理師
漢方養生指導師
漢方スタイリスト
養生薬膳アドバイザー
薬膳茶スーパーバイザー上級
PYIA ペット薬膳国際協会
ペット薬膳管理士
東医宝鑑アカデミー
ティーセラピー専門課程
<経歴>
田園調布雙葉学園卒業
慶應義塾大学 人間関係学科社会学専攻
日系航空会社に勤務後渡仏
パリにてインテリアの勉強をし、帰国後インテリアデザイナーとして勤務
大手内装業者、個人設計事務所を経て独立。現在に至る。